ミドリ草BLOG

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擦り切れそうな人間関係摩擦と経営者のワガママ暴言に辟易としつつ自己嫌悪と闘いながら今日も自立を夢見て

調子良い時悪い時

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バイオリズム、という言葉がある。

 

バイオリズムとは、生命体の生理状態、感情、知性などは周期的パターンに沿って変化するという仮説、およびそれを図示したグラフを指す。「バイオリズム」は「生命」を意味する bio(バイオ)と「規則的な運動」を意味する rhythm(リズム)の合成語だそうだ。(Wikipediaより)

 

バイオリズムは生物に於ける、繰り返し規則正しく現れる状態の変化であり、日,月,季節,年などの単位を周期とする。1日を周期とするバイオリズムのうち代表的なのは睡眠である。

 

しかし実際には生物がこのようなバイオリズムを示す原因は科学的に実証されておらず、疑似科学と見なされている。

 

mental(メンタル)-rhythm(リズム)

 

最近では元の意味から離れて、単に体調の波を指して「バイオリズム」という言葉が使われる事が多々とある。

確かに、全く同じ日が1日として無いのと同じように、日によって体調や気分が優れない事がある。いくら科学的に証明されていなくても、確実に”波”を感じる。

 

私などは所謂”偏頭痛持ち”なので、朝目覚めて「いたた…今日は駄目だ」と思う日は一日を通して頭痛が続く。

いつも鎮痛剤で痛みを誤魔化しているが、仮に薬を飲まなければ昼を過ぎた頃には立っていられないくらい頭痛が酷い。

この厄介この上ない偏頭痛には前触れが無い上に、周期的に訪れる。特に5月6月、11月12月は週1~2日のペースで偏頭痛に襲われる。

救いなのは最長でも2,3日しか続かない事だ。毎度、偏頭痛が去った朝は頭上の暗雲が晴れわたり、雲一つない夏の朝空の如く非常に清々しい気分になる。

 

他にも、これは自身で認識している中で最も大きな課題の一つだが、私には『完全やる気ゼロ期間』というものが1年に1回、毎年きっちり決まって「春」に訪れる。

 

『完全やる気ゼロ期間』は本当に恐ろしい。 

 

仕事に於いてもプライベートに於いても、本当に何もする気が起きない。日々の習慣、というか反応で出社と退社の道程を辿ることがこの期間中で唯一自分に出来る積極的な活動だ。

この時期の私は、出社後、自席に座れば後は”置物”と大差ない。会議や打合せ等も余程重要なものでなければキャンセルするし、極力誰とも話をしないようにする。会社の近くの喫茶店に一日平均3時間程度の逃避もする。

何が原因でこれ程までにやる気が無い状態になっているのか、といった類を考える事すら億劫になってしまう。

同様に気分も相当落ち込むし、自信も失う。

出社して特に何もしないのに誰からもクレームが無いという事は「自分はこの会社に不要なのだ」という気持ちになる(実際そうかもしれないが)。

会社に不要な自分は大人として、いや社会人として価値の低い人間なのだろうと下卑た考えすら頭に浮かび、自宅では家族とすらも極力接触せず直ちに自室に籠りるようにして、とにかくすぐに寝る。

私の『完全やる気ゼロ期間』とは、斯くも闇の深い夜山中を歩むが如くであるが、これも幸いにして1週間程度で終わる。

 毎年の事だが、この”闇”を抜けた時、私は大きく安堵する。帰ってきた我が「やる気」達に甚謝する。

 

「貧乏」はするものではなく”味わう”ものという考え方

 

偏頭痛であれやる気ゼロ期間であれ、こういった変化は自分の一種のバイオリズムとして認識したほうが気が楽になる。ある種の諦めではあるが、周期的に訪れる”波”が確実に存在し、且つ抵抗出来ないのであれば受け入れる外ない。

幸いな事に悪い日は数日しか続かない。このように、”波”である以上必ず浮き沈みがある。沈んだ時には無駄な抵抗をせず、浮いた時に精一杯頑張ればいい。

それに、悪い時期は通り過ぎるのをただ待つだけでなく、考え方や過ごし方を工夫する事でダメージを最小限に抑えるどころか、何なら楽しむキッカケに変えることも出来る。

例えば、偏頭痛が到来した日はパソコンやスマートフォンの画面を極力見ないようにする。目のストレスに比例して頭痛が増すからだ。そしてこの頭痛のお蔭で生産性は極端に低くなる上に、無駄に抵抗しても頭痛からは決して逃げる事は出来ない。こうなると抑々仕事がやり辛くなる。なるのであれば諦めて仕事に対する手を積極的に存分に抜く。攻めのサボりだ。

やる気が無くなってしまう日は必要最小限の事以外はしない。ただ思いついた事しかしない。焦る必要は何もない。抵抗は無駄なのだ。

昭和の大名人五代目古今亭志ん生さんの金言が示す通り、見方を変えてみれば全く別のモノが見えてくる。

そう、ダメな時こそが「休憩」する最も適したタイミングなのだ。バイオリズムは身体が発信する自身の解放のサインだと捉えればいい。

 

その代わりに、体調が優れている時、やる気がある日は存分に活動すればいい。これが「メリハリ」だ。メリハリの利いた活動は生産性も効率も良く、1年を総計して活動量が変わらなければそれで良い。

少し体調が悪いくらいですぐにサボるのは確かに良くないが、自分を甘やかすのでは無く、自分自身の身体と上手く付き合う方法をいくつか知っておく事も、とても大事な事なのだ。